MAJIN - CUSTOMER
#008

Full Reform

Koshigaya - S house
Director / A.Fukuchi

マンション(築21年)
 専有面積:63.67㎡ 
工事費:638万円(税込) 
工事工期:67日
水回り交換、間取り変更を含む
マンションフルリフォーム

 築20年のマンションを、理想の住まいにリノベーションしたS様ご夫婦。住まいやインテリアに詳しいお2人ならではのこだわりをお聞きしました。

マンションを購入されたきっかけを教えて下さい。
 ワンルームの賃貸に住んでいたのですが、子どもが生まれ、動き回るようになったので、もっと広いところに引っ越そうと思って探し始めました。
 当初から、新築の物件を探そうとは思いませんでした。新築の住まいは、完成済みで手を加えられません。でも、リノベーションなら床やドアなどを自分たちで一から選べます。
 私は住宅関連、妻は店舗装飾などの仕事をしていることもあり、リノベーションには興味があっていろいろ調べていたんです。私たちは2人とも、古民家などの古くてナチュラルな住まいが好きです。過去のストーリーを持っている古い建物の魅力と、そこに新しいものが加わる魅力の両方がリノベーションにはあります。全部がらっと変えてしまうのではなく、年月を経た味わいや、これまでの歴史を生かした住まいを作りたかったんです。

無垢の床が素敵です。
 最初は妻が冷え性なので床暖房も考えました。ですが、ショールームで専用の床材を見て、妻が「やっぱりこれは違う」と。
 彼女は古道具が好きで、ちゃぶ台やカゴなど、いろいろ集めているので、床はそれに合うものを希望していました。無垢材は節があって、自然な味わいが古道具ともぴったりです。なので無垢のオークを張ることにしました。
 リビングだけではなく、玄関までの廊下も無垢材です。今回のリノベーションの一番のこだわりが床ですね。私は最初から無垢材に惹かれていたので、2人の意見が合って良かったです。
 子どもがおもちゃを落としたり汚したりしますが、それも味かなと思っています。それに、オーク材なので、アカマツなどよりは硬くて傷つきにくいんです。

他に気に入っている箇所はありますか?
 キッチンですね。カウンターのある独立型だったのですが、壁を取り払いペニンシュラキッチンにしました。妻は使い勝手について特別な希望はないと言うので、私が色で選びました。ニュアンスのあるグレーで、ナチュラルな木目とも良く合います。コンクリートのような硬質な雰囲気も気に入りました。このカウンターは、天板も側面も同じ素材で、統一感があるところも選んだポイントですね。
 キッチンの壁の一面を違う色にしたかったんですが、妻に大反対されて。そこでリビングのドアをネイビーにすることにしました。落ち着いた色合いですが、良いアクセントになっています。

奥様のこだわりの箇所は?
 洗面所です。ユニットの洗面台ではなく、造作でお願いしました。子どものいたずら防止のため、今はカーテンで隠していますが、パイプを見せる感じが好きなんです。収納も、壁をくり抜いて希望通りのピッチで棚を入れてもらいました。ただ、洗面台の表面は木の質感そのままの方が良かったかな。今のものは滑らかで掃除しやすいんですが、私は便利さよりは素材の温かみに惹かれるみたいです。
 インテリアも、古い雰囲気があるものが好き。なのでレトロなデザインや質感の家具を選んだり、アンティークなものを手に入れたりしています。ダイニングの椅子も座面を張り替えました。テレビ台は宮崎県の職人さんにオーダーメイドして、梁に合わせた色で作ってもらったんですよ。

間取りの変更もされたのですね。
 3LDKだったのを2LDKにして、土間収納を作りました。マンションだとベビーカーや三輪車を置く場所に困るのですが、玄関を入ってそのまま収納できます。お砂場セットなどの汚れたものでも大丈夫。壁で仕切った反対側はウォークインクローゼットで、まとめていろんなものを収納できます。
 リビングの隣は和室でしたが、洋室に変更して壁を取りました。レールのない引き戸で区切られているので、開けると広い一室になり、閉めると独立した洋室になります。

資材センターに頼んで良かったと思うところは?
 何度も細かくやり取りできたところです。担当の方たちがいろいろ相談に乗ってくれて、提案もしてくれました。
 リビングの天井に、配管が通る梁型があるのですが、これを梁表しに見立ててベニヤを張るアイデアは担当の方からです。壁と天井の白と木材の茶色が、インテリアとして生かされています。
 ゆくゆくは、実家を二世帯に建て替えて住み替える予定なので、売ったり貸したりできるよう、資産価値についても考えました。担当の方のアドバイスで、部屋数より収納の充実を重視したのもその一つです。利便性の良い立地を選び、若い家族にも使いやすい間取りにしたので、将来的にも安心です。

休日はどのようにお過ごしですか?
 今は子どもが小さいので外に遊びに行くことが多いのですが、理想としては家でゆっくりしていたいです。コーヒーを飲みながらぼーっとしたり、熱帯魚を飼ったり。以前飼っていたのですが、また始めたいと思っています。
 できれば、ゆったり過ごす時間を作りたいですね。例えば、古民家の土間の上がり框にみんなで腰かけて、何時間でもしゃべっていられる、そんな時が止まっているような空間が好きです。

奥様もインドア派でしょうか?
 ええ、私も家でゆったり過ごしたいですね。手仕事が好きなので、いろんなものを作るのも楽しいです。棚に貼ってある、いたずらできるボードも手作り。子どもが触りたがるファスナーやカラビナ、掛け金などを付けて、指先を使いながら遊べるようにしています。
 部屋を自作の小物やバルーンなどで飾り、別世界のようにして子どもの写真を撮る仕事もしています。インスタグラムを通じて予約が入り、1歳記念の撮影などにお客さんが来てくれるんです。
 夫婦2人ともインドア派で、住まいに求めるものも、機能性より寛ぎ感。今回は、私たちらしい住まいが作れたと満足しています。